ゼラチンの用途
食卓を華やかに彩る食用ゼラチン
ゼラチン
ゼラチンと言えば、デザートのゼリーを思い浮かべる人が多いと思います。これは、ゼラチンの代表的な特製の保型を利用したものです。ゼラチンは、保型のほかにも保水・結着・安定・乳化・気泡などの特性を持っており皆さんの身近な食べ物にも多く含まれています。最近では、チルド流通惣菜に「ゼラチン」が注目されています。流通時の型くずれ防止や品質保持、つゆのゲル化など現代の食文化を支える電子レンジ対応食品の場において活躍しています。お買い求めのお弁当・惣菜の原材料表示をご覧になってみてください。「ゼラチン」の表示はありませんか?
 洋 菓 子  グミキャンディ マシュマロ ソフトキャンディ ムース ババロア ゼリーなど
 和 菓 子  あられ せんべいなど
 冷 菓 子  アイスクリーム シャーベットなど
 惣 菜  ハム ソーセージ テリーヌ チルド流通惣菜など
 そ の 他  スープ 酒のオリ下げなど

また、 嚥下障害患者の介護食にも多く使われています。ゼラチンは高タンパクで栄養価もあり、口の中の温度で溶ける特性もあります。食物を上手に飲み込めない方にもゼラチンを使用したメニューで、バラエティに富んだ食事を提供することができます。

医療用ゼラチン
Health care
医療の現場では、ソフトおよびハードカプセルが代表的です。ゼラチンは人体に無害であり、ゾルーゲルの可逆性を持ち、乾燥によって強固な皮膜を作ります。また、酸素や水分を透しにくいなどの性質もあります。このような特性を活かし、薬の放出速度を調節できるようなマイクロカプセルもあります。他にも、座薬・トローチ剤・ハップ剤など、様々な医薬品にも使われています。また化粧品分野でも、ゼラチンから作られるコラーゲンペプチドの効果が注目されています。よく耳にされる「コラーゲン」はゼラチンの原料そのものですコラーゲンペプチドは、高い保湿力を持っており、肌の乾燥を防ぎ、弾力を保ちます。表皮からコラーゲンペプチドを吸収するだけでなく、経口からコラーゲンペプチドを摂取することでよりいっそう、高い効果が期待されます。
写真用ゼラチン
Photograph
ゼラチンは写真やレントゲンのフィルムや印画紙に、感光材料の結合剤として使われています。溶解したゼラチンに各種溶液を加え、専用の用紙に塗布し乾燥させて感光膜を作ります。この感光膜に光を照射することで、物体の像が形成されます。
工業ゼラチン
Industry
ゼラチンは、古代エジプトでにかわとして使用されたのが始まりです。現代では、墨や塗料を始め、マイクロカプセルや人工皮革、研磨紙など様々なものに使われています。